オリジナルの貼り箱を作るには?デザインから印刷までプロセスを解説

印刷の豆知識

「中身の価値に合った高級な箱を作りたい」

「プレゼントの中身はもちろん、パッケージ(箱)を見て喜んでもらいたい」

箱は「一番外側にある中身」と呼ばれ、中身(商品そのもの)の価値が上がれば上がるほど、箱の価値も相応にする必要があります。

この記事では貼り箱のメリットやデメリット、そして貼り箱を作るときの注意点を解説しています。高級な食品メーカーや化粧品メーカーのパッケージ担当の方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

オリジナルパッケージが持つ「価値」

商品の価値が高ければ高いほど、箱にも価値が求められます。そしてそこに作り手の思いが乗ると、金額だけでは表現できない価値の高い箱になるのです。これこそがオリジナルパッケージ(箱)が持つ「価値」なのです。

貼り箱とは?

商品を入れる箱は、大きく分けて次の三種類があります。

 ・段ボール箱

 ・組み箱(折り箱、トムソン箱)

 ・貼り箱

段ボール箱とは野菜や家電など、内容物の保護を目的とした箱です。表面に印刷をするものの、それほどデザインに凝ったものではありません。

組み箱とはお菓子や日用品に使われる箱です。表面が白く裏面がグレーの紙(コートボール)で展開図を作り、そこに印刷してサイコロのように組み立てた箱です。

貼り箱とは厚さ1〜2mm程度のボール紙(厚紙)で芯となる箱を作り、その上にファンシーペーパーや和紙、場合によっては布を貼り付けた箱です。

貼り箱は三種類の箱の中で最も高級でデザイン性が高いため、高級なお菓子や化粧品、それにアクセサリーなどの箱に使用されます。

貼り箱であるメリット/デメリットはある?

貼り箱のメリットやデメリットには、どのようなものがあるのでしょうか?

メリット

最大のメリットはデザイン性です。

組み箱は基本的にコートボールを使うため、ビジュアル面で他の箱と差を付けられますが触感では差がつきません。しかし、貼り箱は芯となる箱の上に貼る素材を選べます。そのため、デザインそのものだけでなく触感を加えたトータルのデザイン性で差別化できます。

デメリット

最大のデメリットはコストが高くなる傾向にあることです。

貼り箱は複数枚の紙や布を張り合わせるため、そもそも工程が多く組み箱よりコストが高くつきます。加えて表面に貼る素材によってはさらにコストが高くなるのです。

貼り箱ができるまで

オリジナルの貼り箱ができるまでには、どのような工程があるのでしょうか?一つずつ解説します。

ヒアリング

はじめに次のような内容をヒアリングします。

 ・商品概要

 ・ターゲット

 ・販売方法

 ・デザインイメージ

 ・予算

専門のスタッフがヒアリングをしてパッケージの全体像を決めていきます。遠方の方はオンラインでも対応可能です。

形状確認

次に具体的な箱の形状を決めていきます。次の項目をもとに検討します。

 ・商品サイズ

 ・重量

お打ち合わせ時に、中に入れる商品をサンプルとして提供していただけるとスムーズに進みます。

設計

弊社にて箱の形状を設計します。設計にはCADを使用しますので、オンラインでデータを送付後、お客様のPCにてご確認いただけます。箱の形状や素材にご希望がある場合は、イメージに合う画像やラフ案(スケッチ、ポンチ絵)があれば一緒にご提出していただければ助かります。

試作品作成

試作品として無地の紙でサンプルパッケージを作成します。お客様にて実際に商品を中に入れて確認していただけます。

お見積り

使用する紙の素材、印刷のデザインや仕様、表面加工の内容によってお見積りします。

デザイン制作

弊社がCADで設計した型抜き形状のデータをお渡しします。illustratorをご利用のお客様は、CADデータを取り込んでデザインの設計が可能です。なお、弊社ではデザインも対応できますので、お困りの場合は仰っていただければと思います。

ご注文

パッケージの仕様やデザイン、試作品の評価などお客様に最終確認をしていただいてから制作を開始します。最終確認前に工程を進めることはありませんので、ご安心ください。

校正刷り

ご要望に応じて校正刷り(試し刷り)を行います。有料(5,000円〜)とはなってしまいますが、全数刷り終わった後に修正したい点が見つかる場合もございます。できる限り校正刷りをされることをおすすめいたします。

製造

校正刷りをご確認いただいたのち、原料の手配と加工を行います。製造開始後はデザインデータの差し替えやパッケージ仕様の変更はできませんので、ご注意ください。

完成

最終的なチェックを行い、問題がなければお客様に納品いたします。

デザインを入稿するときの注意点

印刷ズレを考慮したデザイン

印刷時にはかならず一定の範囲(数mm程度)の位置ズレがあります。このズレを考慮してデザインを決めましょう。ズレが考慮されていないと、最悪の場合デザインが折り目にかかることがあります。

入稿データのファイル形式

入稿データはillustratorのAiファイルかpdfが基本です。これらのデータ形式でデザインを用意できない場合は印刷業者が印刷用デザインを起こすため、別途費用がかかることがあります。

FAXでの入稿ができる場合もありますが、細かいデザインだと潰れて分からないこともあります。そのため、データ入稿できない場合は印刷物を郵送するほうが無難かもしれません。

画像データの解像度

デザインの中で画像を使用する場合は、別途画像データが必要です。デザインデータには画像データのURLを貼り、元となる画像データを入稿データと一緒に入稿する必要があります。画像データの解像度は以下を参考にしてください。

 ・カラー写真:300dpi以上

 ・文字や単色イラスト:2,000dpi以上

解像度が低いと曲線が綺麗に出なくなり(ギザギザした線になる)、デザイン全体の印象に悪影響を及ぼすことがあります。また、画像データはjpegなど一般的な形式なら問題ないことが多いですが、必ず入稿前に印刷業者に確認するようにしましょう。

文字のアウトライン化

文字は必ずアウトライン化するようにしましょう。

アウトライン化せずに入稿すると余計なフォントデータが残っていることがあり、予期せぬフォントに変換されてしまう場合があります。また、一度アウトライン化すると元へ戻せないため、アウトライン化前のデータを別途保存しておくようにしましょう。

色の仕上がり確認

色の仕上がり(見え方)にこだわる場合は、DICカラーガイドの番号を指定したり色見本をサンプルとして添付するようにしましょう。デザイン時にPCの画面で見る色と実際に箱に印刷された状態では見え方が異なります。心配な方は校正刷り(試し刷り)をするようにしましょう。

校正刷りでは実際の印刷機を使って行う「本機色校正」の方が失敗が少ない傾向にあります。しかし、実際の印刷と同じ工程となるため追加で費用が必要です。

今までお手伝いさせて頂いた「オリジナル貼り箱」

ここで弊社が製作に携わったオリジナル貼り箱を紹介いたします。

水上村のブランド苺「雪どけ密」

「雪どけ苺」とは熊本県水上村のブランド苺であり、水がキレイな水上村で春になると採れる苺です。貼り箱は真っ白な雪を、中央のロゴは糖度の高い苺を表現しており、苺の部分には箔押しを採用しています。朝採れ苺のフレッシュさを閉じ込めるような貼り箱は、まさに商品価値を高める役割を担っています。

まとめ

この記事ではオリジナルの貼り箱を作る手順と、作る際の注意点を解説しました。

貼り箱はパッケージの中でも特に高級なものです。設計や制作の段階で間違いがあるとリカバリーのコストが大きくかかります。

この記事を参考にして、ぜひステキなオリジナルの貼り箱を作ってみてください。

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